空の少女と海の少年


『では行きましょう。』

「「「ユラ!?」」」


いきなり現れたユラに
春と奈々と陸はびっくりして
目をぱちくりしている


「いつからいたんだよ……。」

『10分前……2ページ前からですね。』

「声かけなさいよ。」

『いえ……あのタイミングで登場すると消滅する恐れがあったので。』


ユラがチラリと春を見ると
奈々と陸もチラリと春を見て
またユラに視線を戻した


「……それは仕方ないわ。」

「ああ、命は大切だ。」

『分かって頂けてよかったです。』

「何?何の話〜?」


首を傾げる春は
小動物みたいに可愛らしい

癒された3人は
ほんわかした笑顔になった


「怒らせなければ……」

「機嫌を損ねなければ……」

『安全なのですが……あ。』


ハッとしたユラは
ローブから懐中時計を出して
時間を確認すると微笑んだ


『時間です。移動しますね。』

「「「え……?」」」


唖然とする春達と
倒れている2人を
光が包み込んで移動した


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