空の少女と海の少年


人間界に落とされていても
彼らは姫や王子や神だ

健康状態や
能力が覚醒したかを
確かめるために

四年に一度
神たちは動物に姿を変えて
春達4人に接触していた

海斗が言う8歳の時
その年も神は接触している
担当者は確か……サラ


サラのやつ海斗に対して
そんなことやらかしたのか……

もしも真実を知ったら
海斗はどうするだろ?


キラは猫を睨み付ける
海斗を見てしばらく考えたが
平和な結果にはならないと思い
真実は黙ることに決めた


「にゃー。」

「う……動くんじゃねえ……。」


手をプルプルと震わせて
触れようとする海斗を
猫は好奇心に満ちた瞳で見つめる

ゴクリと息を呑んで
あと少しで猫に触れる

そう思った瞬間
猫は海斗に飛び付いた


「っ!?」

「にゃー!……にゃ?」


突然消えた海斗を探して
猫はきょろきょろと周りを探すが
光り輝いて一本の草に戻った

まさかの光景に驚いた
キラは目を点にして呟いた


『……海斗…合格?』


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