空の少女と海の少年


「……てめえ魔物か。『烈火!』」


陸は両手に巨大な火の玉を
作りだし少年に向けて放った

少年は余裕そうに
笑いながら避ようと跳ぶが


「………?」


体が動かない
どんどん重くなっていく


『──5トン』


奈々が澄んだ声で呟くと
少年の周りの空気が
答えるようにまた重くなる


「重力…っ、厄介だね……。」


少年が顔を歪めている間にも
巨大な火の玉は目の前に来ていた


ヤバい


少年がそう思ったと同時に
火の玉は爆発した


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