空の少女と海の少年


──眩しい太陽が輝き
澄んだ青空が広がり
遠くには虹のアーチが見え
足元にはふわふわな白

4人は雲の上に立っていた

同じように雲の上に立つ
風神ウタは笑顔で話した


『第六ステージ¨風¨にようこそー。あそこにある虹がゴールで、その先にあるのは第七ステージ¨地¨。そして……春ちゃんが戦っている場所。』


ウタの言葉に4人は無言で頷いた


そんなことは知っている
だからこそ自分達は
早くそこに行かなければいけない


海斗達の気持ちが
嫌でも伝わってきて
ウタは苦笑いした


『じゃあ始めるよ……スタート。』


指を鳴らすと同時に
4人は凄まじいスピードで
雲の上を走っていった


このステージには
色々仕掛けておいたけど……


『君達ならすぐにゴールしちゃうんだろうね。』


ウタはすでに見えなくなった
4人が走っていった方を見て
ポツリと呟くと
風がウタの金髪を撫でた

風の音に耳を傾け
地下で起きている
戦いの状況を聞いて
ウタは目を見開いた後
クスリと小さく笑った


『……そっか、今は負けてるんだ。でも……。』


すぐに強くなるよ
仲間が来たらね


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