空の少女と海の少年


「──ん?」


ポケットが暖かくて
何だろう?と春が
ポケットから出したのは
第一試練の時の¨太陽の涙¨


……これポッケに入ってたっけ?


春が首を傾げて
太陽の涙を見つめていると
奈央があーっ!と指差した


「そ……それっ何の石!?」

「奈央、静かにして下さい。」

「太陽の涙だよ。」

「凄いっ!初めて見たーっ!うちこんなの造れないよ!」


優の注意を無視して
太陽の涙を眺めては
凄いを連発する奈央

その時、急にサラが現れて
奈央の手から太陽の涙を
取り上げて春に渡した


『人間の癖に気安く触るな。』

「あ!あの時の人!」

『サラだ!名前を覚えろ!』

「サ……サラ?何か用が合ったんじゃ……。」

『そうよ春っ!今こそ太陽の涙の力を使うのよっ。』


サラは興奮気味に言って
玲と蘭を指差した

よく分からない春は
太陽の涙をしばらく見つめ
ハッとして顔を上げた

サラは優しく微笑んだ


『さすが春。分かったのね。』

「ううん、全然分かんない。」

『………。』
「………。」


笑顔で言う春を見て
サラと奈央と由紀と優は思った


やっぱ可愛いな……


はい、そこ。


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