空の少女と海の少年


「──玲っ!蘭っ!」

「大丈夫かよっ!」


バンッと扉が開いて
奈々と陸が入ってきた

二人は起きてる玲と蘭を見て
安心してホッと息をついた


「起きてるじゃない……。」

「よかったぜ……。」

「あれ?海斗と蓮は?」

「爆睡。あいつら全然起きねえ。」


陸が呆れたように言うと
由紀はクスクス笑って
玲と蘭の点滴を取った


「あの二人は残念だね。」

「「由紀ちゃん何でー?」」

「行ってからのお楽しみですよ。」


優は人差し指を口に当てて
優しく微笑み、奈央が笑う

何のことだか分からない
春達は顔を見合わせた


春達はいい仲間を持ったな


3人の考えを読んだサラは
少し悲しそうに笑って
窓の外に広がる青空を眺めた


次にこの空が闇に染まった時
その時が……


『運命の時……。』

「ん?サラ何か言った?」

『何でもないわよ。春っ私は帰るわねっ!』


サラはにこりと笑って姿を消した

サラの心を読んだ由紀は
悲しそうに目を伏せた


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