空の少女と海の少年


「だって奈々が「シチューにはパンよね。」とか言ってるんだぞ!普通ご飯だろ!?」

「……春、パン派だよ?」

「はあ?楠木も馬鹿かっ……いえ!パン、いいと思いますっ!」


春に馬鹿と言った瞬間
外では雷がゴロゴロと鳴り始め
首筋には氷の刃が突き付けられ
体が一気に重くなった

陸はすぐに訂正して
めでたくご飯派からパン派になった


さすがに17歳では
死にたくないらしい


でしょー?と春が笑うと
平和が戻ってきたので
陸は本気で安堵した


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