空の少女と海の少年


真っ黒なスーツにサングラスと
暑苦しい格好の男、石川健一は
ずっと前を走る4人を見て笑った


大丈夫、気付かれない様に
完璧に気配は消してる

さっさと捕まえて連れていかねえと……

だけど………くそっ
俺じゃ視えねえって事は

¨A¨か


能力者にはその力に応じて
A〜Dランクがつけられる
しかし例外がひとつだけある


まさか……な


あまりに強い力を持つ者
¨Sランク¨
現在世界で15人しか
確認されていない化け物連中
ちなみに石川はBランク

石川の能力は¨心眼¨
対象の能力やその大きさ等
相手全てを見抜くことができる力だ

だが自分より強い能力をもつ者は
霧がかかったように視ることができない

石川は目を瞑り集中力を高めて考える


戦闘は避けたい……
多分、いや100%死ぬ

………まあいいや
とりあえず¨学園¨に連れていかなきゃ
別の理由で殺されるからな……


よし!と決心して角を曲がるといない

4人の能力者がいなくなっている


「ええええ!?さっきまでいたじゃん!どっどこっ?えー…うそおー」


石川はショックすぎて
道の真ん中に座りこんでしまった

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