ラヴドロップ



先輩にはあっという間に
追いつかれ、強く腕を掴まれた。



『瀬那!なんで逃げるんだよ!』



さっきまで止まっていた涙がいっきに流れ出した。



『痛い…離してー!』



『嫌だ!瀬那の友達に聞いた、あれは誤解なんだ』


『何が誤解なんですか』




私は背をむけて言った。



『あいつは元カノなんだ。あいつにまだ好きって言われけど俺は瀬那と別れるきないって言ったんだ!』


『だからってキスするんですか…』




先輩は少し戸惑った。




『もういいです』


私は先輩の手を振りほどいて走って行った。





先輩はその場から離れず悲しい顔をしながら立ったままだった。






先輩には悪気はなかったんだと思う。



だけど…今の私じゃ…



もうどーにも出来ないよ…













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