スタッカート
13
ベットから起きて、リビングに行った。
おはようだとか声をかけても返事が返ってこないのはいつものことで、家の中を探してみても親が居ないことにも、別に驚きはしなかった。
……もともとそういう、家だった。
父親も母親も、好きなときに寝て好きなときに起きていて、何をしてるかもわからない親で。
週の殆ど、家に居ないのが当たり前で。
そして
そうやって家を空ける時は必ず、テーブルの上に、家の鍵と、何枚か千円札が置かれてた。