スタッカート




昨日会ったばっかりなのに、私は、トキの姿を見たとき、何故かとても懐かしい気持ちになった。


一歩ずつ、静かにその背中に近づく。気配に気付いたのか、あたたかな歌声の主はゆっくりとこちらに振り返った。


私の姿を捉え、
一瞬少しだけ目を見開いて、眉をよせて言った。




「何やってんだ、脳内エロ女」






今すぐにこの傘をへし折ってゴミ箱に捨てたい…本気でそう思った。





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