スタッカート
私は深くため息をついて言った。

「もう、こんな事しないで」

制服のシャツに付いた汚れを手で払いながら、トキがきょとんとして言う。

「なんで?」

なんで?
そこきくか!?
危ないからに決まってるじゃない!

「怪我するでしょ!?何かあったらどうするの!」

「大丈夫だ。俺は死なねぇ」


…これ以上話しても無駄だ。
そう自分自身を納得させた。


「…なんでわざわざこんな所に来たの?」


―もう関わりたくないんじゃないの?
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