クローバー
その瞬間サヤはビクッと身体を震わせ、数歩後ろに後退する。
ビビるんなら、初めから殺意を向けんな。力付くで?出来るもんならやってみろ。馬鹿野郎。
「私を追うな。追って来たら…お前達を殺す」
怒声を含んだ声で伝え、セイは歩き出す。さすがにサヤは追って来なかった。
「……」
振り返ったヨツバは泣いていた。
「…馬鹿野郎」
戻るのが辛いなら辛いって言え。私に戦ってほしくないならそう言え。お前が我慢したって、世界は何も変わらない。
「ヨツバ…」
お前としたよな?約束…。
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