クローバー
「そうか…セイは戻って来ないか」
サヤは城へ戻り、レオンにセイの事と、女神の少女の記憶が戻った事を伝えた。
部屋にはレオンの他にいなくてもいいアッシュまでいた。
サヤはレオンだけを視界に入れ頭を下げた。
「申し訳ありません」
「いやいいよ。彼女の腕はいいものを持っていたんだが…。残念だね」
残念と呟いたレオンの顔は、どこか楽しそうだった。
と、部屋の隅にいたアッシュがサヤに力付いて来た。
「お前が責任を感じる事はない。あいつは元々裏切り者なんだ」
「……」