クローバー
「今日から第二部隊に入隊しましたサヤと言います!」
バッと頭を下げるサヤ。それを聞いた隊長は、抑揚のない声で呟いた。
「何だ、私の部下か?レオンの奴…あんなに部下はいらないって言ったのに」
「あの…」
頬杖をつき口を尖らせる隊長。面倒くさそうに見えるのは気のせいか?
「まぁ、雑用として一人ぐらいはいいか…」
「はい?」
雑用?誰の?何の為に?
困惑気味のサヤに、隊長がレオン総隊長とは違うわざとらしい笑顔で振り返った。
「サヤだっけ?お前を歓迎するよ。私はセイ。よろしくな」
「はい!」
少し気になるが、サヤは力強く返事する。
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