クローバー
静かに深いため息を吐くサヤの頭をセイ隊長が突然ポンと、軽く叩いた。
「見てみろよサヤ。こんなに楽しそうに日々を過ごしてる国民に、私達騎士隊は必要か?」
「……」
その言葉に顔を上げた。セイ隊長はサヤの頭から手を離し続ける。
「国民が私達を必要とした時、私も剣を持って必死に戦う。けど、必要とされてないのにこうやって街をぶらついてたら、国民は楽しく買い物も出来ないだろ?」
「……」
確かに、さっきから住人の視線を感じる。
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