クローバー
それとも昔何かあったのか。
色々考えるサヤとは違い、セイ隊長からは呆気ない答えが返ってきた。
「面倒くさいから」
「は?」
面倒くさいって…何だそれ?
「部下なんていたら隊長が守らなくちゃならないだろ?五百もの命を預かるほど私は立派じゃないからな」
「しかし、騎士となった以上は、自分の身くらい自分で守らないと…」
騎士になった以上それくらいの覚悟は当然だ。
だがセイ隊長はアイスの一欠けらを口に放り込み、頭の後ろで両手を組む。
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