クローバー
その魔女にセイ隊長が近付く。
「余計なお世話だよ」
「私達も感謝してるんです。この城を守る為に来て下さって」
「それが仕事だからな」
「ありがとうございます」
ニッコリと笑顔を見せた魔女は普通に可愛かった。
セイ隊長は何を考えているのか分からないが、ただ目の前の魔女を見ていた。今思えば、この時からセイ隊長の心はこの魔女に傾いていたのかもしれない。
ザッ…。
背後で草を踏む音が聞こえた瞬間、さっきの爆発を逃れた敵の一人がサヤに向かって剣を振り下ろしてきた。
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