クローバー
「……」
体制を直し暗闇を睨み付けるセイの前に現れたのは、元部下。
「セイ隊長、もう逃げるのは止めて下さい」
「サヤ…隊長に剣を向ける気か?」
内心焦っていたが、セイが冗談っぽく言うと、サヤはヨツバに視線を送り、
「私は女神を捕えに来ただけです」
「ヨツバは渡さない」
「なら、貴女を殺して奪います」
「調子に乗るんじゃねーぞ」
本気で剣を構えるサヤに、セイは剣を抜いた。
「ヨツバ離れてろ」
ヨツバはセイを心配していたが、おとなしく離れてくれる。サヤと戦ってヨツバを守る余裕はない。
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