クローバー
「心配するな」
ヨツバに笑顔を見せた瞬間、サヤが構わず斬撃を飛ばして来た。だがセイは避ける。
「余裕で避けられるんだよ」
と、言った瞬間、背中に痛みが走った。
「!?」
確かに避けた斬撃が、背後で方向を変えてセイを攻撃してきた。そんなに深くはなかったが、痛みは激しい。
つい膝をついたセイを、サヤが見下ろす。
「二年も経てば人は成長するんです」
「誰に訓練してもらった?」
たった二年でここまでになるなんて思えない。
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