クローバー
「この村に魔女の子供がいると聞いて、私達の城にスカウトしようと思ったんだけど、まさかこんな村だとは思ってなかったわ」
城?マリアさんみたいな魔女が沢山いるのかな。私もそこだったら普通の人として扱ってもらえるのかな。
ヒナタは一瞬期待したが、すぐに首を横に振った。
「私はここから出ちゃいけないの。皆が怖がるから」
「だったらこっそり出ればいいわ。ご両親のお墓も作ってあげないと」
「本当に?」
声が弾むヒナタの頭を、マリアさんは優しく撫でてくれた。
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