クローバー
その一人、国家騎士隊第二部隊隊長のセイ。
銀髪の髪を靡かせ、中性的な顔は焦りと動揺でこわ張っている。腰には愛刀を差し、必死に渇いた大地を蹴る。
何故こんな事に。平和を守る我等が何故このような悪夢を起こした。
息を切らしながら大地を蹴り、セイは苛立った。
国家騎士隊に憧れ入隊し、女性でありながら隊長にまでなった。戦う事は好きではないが、国や人の為と思えば剣だって振れた。平和を守る為の存在。しかし、たった一言の命令により、我等は自ら平和を手放した。
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