クローバー
地面に倒れたレオンを見つめ、セイは奥歯を噛み絞める。
「てめぇは本当にバカだよ…つまんねぇ生き方しやがって…」
レオン…私はお前が苦手だった。本当かどうかも分からない笑顔と、誰にも負けない強さを持っていたお前が本当に苦手だった。けど、私はそんなお前に憧れていたんだ。
お前の強さと人望に…。
お前は私の高みだったのに、こんな終わり方するなよ。最期ぐらい、騎士らしく逝けよ。
セイは涙で霞む空を見上げ、しばらく一人立ち尽くした。
< 321 / 331 >

この作品をシェア

pagetop