クローバー
風が森の木々の葉を揺らした時、アッシュがヒナタを見つめ小首を傾げた。
「魔女は魔力だけかと思ったが、剣も使うのだな」
ヒナタはアッシュに向き直り、
「残念だけど、これはあんたの仲間を殺して奪ったものだよ」
アッシュに向いているから分からないけど、きっとヒナタは意地の悪い笑みを浮かべているはず。
「そうか…確かに残念だ」
息を吐き心のこもってない言葉を吐くと、アッシュは腰の剣を抜いた。それを見逃さなかったヒナタは右手を向け高らかに叫ぶ。
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