クローバー
戦う為に騎士になったんじゃない。人を殺す為じゃない。全ては守る為だ。なのに何故――。
頭の中で様々な思いが浮かぶが、今はそれについて考えている暇など無い。あの人だけは、この戦争から守らなければ。
大地を蹴り続けていたセイに、探していた人物が目に飛び込んできた。
森も岩も何も無い広い大地に、一つの小さな人影がポツンと横たわっていた。
「コトハ!?」
名を呼び小さな身体を抱き起こす。
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