クローバー
「バーカ。そんなんじゃないよ。女神の力を持った魔女だ」
「魔女?」
首を傾げるヨツバ。二年前の記憶が無いと言っていたが、魔女の存在も知らないのだろうか。
教えてやろうかと思ったが、面倒臭くなって止めた。変わりに別の事を聞いた。
「で?お前が目を覚ました場所ってどこだ?」
今回の旅はヨツバの記憶を探す旅でもある。だがヨツバは、
「分かんない」
「はあ?」
「一度目が覚めてまた眠っちゃったみたいなの。それで次に起きたらこの街にいて…」
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