いつかまた桜の下で君に会えたら
新学期が始まった日、私は桜を見に行った。
家から歩いて5分。
春の温かな風を感じながら歩くのは気持ちいい。
車なんか通れない、狭い土の道を歩いていくと桜が見えてきた。
それと同時に人影が目に入る。
珍しいな、誰かいる。
近づいてみる。
どうやら男の人みたいだ。
私には気付いてないみたい。
どうしよう。
また後で来ようかな。
ちょっと離れたところで迷っていると、男の人が気付いたようで振り返る。
ちょっと驚いたような顔をしたあと、優しく笑った。
知り合いだっただろうか。
近づいてくる男の人をよく見る。
やっぱり解らない。