いつかまた桜の下で君に会えたら


次の日、友達にこのことを話そうか迷ったけどやめておいた。


別に秘密にするほどのことではないけれど、わざわざ話すようなことでもない。



だからいいやって思った。




「おはよう」


そう言って杏ちゃんと潤ちゃんの元に行く。


どちらも高校生になってから出来た友達だ。



たまたま席が近くて仲良くなった。



「桜好きなの?」


それが潤ちゃんと初めて交わした会話で、



「桜見てるの?」


が杏ちゃんだった。



二人とも同時に話しかけてきて、私が桜しか聞き取れなくて首を傾げたら、


また二人の声が重なって三人で笑ったんだ。


それから仲良くなった。



そんな意味も込めて、桜が好きだ。





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