鳥籠の華
┗偽の呪い-ファイside-
***
「――バルド…」
「何でしょう?」
ファイの呼び掛けにバルドは直ぐに反応した
「…お前気づいてるか?」
真剣な顔で聞くファイに対してバルドは…
「何にです?」
と、笑って返した。
すると、ファイは明らかに機嫌の悪い顔になった
こいつ…
わざわざ、俺の口から言らせる気か……?
「……シリウスだよ。」
ファイは吐き出すように言った
名前を言うだけで心臓が煮え繰り返るような気分になる