鳥籠の華
今度こそは傷つけさせたりしない。絶対に。
――傷つくのは俺で十分なんだから。
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シャッーシャッーー
バルドが部屋のカーテンを閉める
その様子を見て、もうこんな時間か…とぼんやり考える
サンの体調は大丈夫だろうか?
食欲はあるだろうか?
次々に疑問は生まれてはくるが
答えなんか出てくるわけもなく…
サンを見ることでこの不安も消えることだろう。
少し心が重くなったのと同時に跳ねたのが分かった。