鳥籠の華



「…サン様を見ませんでした、か……?」





――嗚呼、やはり気のせいなんかじゃなかった。


「チトセがついてたんじゃないのか?」


冷静なバルドにも緊張感が走る



「はい。でも先ほど気分転換をしたいと言われたので――」





チトセの続ける言葉は


もうファイの耳には入らなかった…。





何が起こったのかを理解するには



――…十分だった。






< 199 / 205 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop