短編置き場・3
橋本扮するイラッくまは二ズディーランド内を駆けずり回り、いつくもの家族連れやカップルを血祭りにした。

その様子をランドの中心に立つ悪魔城から見下ろしていた陣内は、

「すばらしい。彼こそ、イラッくまになるために生まれてきた男に違いない。彼ならば世界一のイラッくまになれるぞ!」

と、部下の能力の高さに思わず叫んだ。

陣内が見下ろすはるか向こうで、イラッくまは止めに入った警備員をも打ち倒し、施設の一部を破壊している。

騒ぎの中、誰かが手放した風船が空高く上っていき、深い青に吸い込まれていった。



         おわり
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