短編置き場・3
「これは日本の高級豚肉である呪い豚で、人肉のみを食べさせて育てられたものです。今日はこれを生のままマヨネーズ和えで召し上がっていただきたいと思います」

司会者がへつらうような笑顔を彼女とテレビカメラに向けた。

セレブ女は高級豚肉を一切れくちに入れると、一度噛んだだけでペッと横にはき捨てた。

そして彼女は、

「とても柔らかくてジューシーです。肥溜めにはちょうど良いと思います」

と言うなり、無意味に通訳の胸倉をつかんで顔面を2,3発殴った。
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