天国への恋

第一話 大切なあの人

「　パパなんで泣いてるの　」
幼稚園ぐらいの子供達は、葬式の時悲しんでる親を見て疑問を感じている。
子供は、いいよな。
悲しみも半減してただ目の前にあることだけをしていればいいのだから。

なんて子供相手にひがみっぽいことを思ってしまう。

「　パパあのお姉さんは、どこに行くの　」

「　お星様だよ　」

「　いいな　　僕もお星様になりたいなー　」

子供は、何も知らず大人になり世間の事がわかっていくのだろう。歳を重ねるごとに人と出逢い、そして別れを覚え悲しみを覚えるのだろう。

「　お兄さん　さようなら　」
笑顔の子供に僕は、
「　じゃ　またね　」
さよならなんて簡単に使う言葉では、ないと思った。彼女との永遠の別れがくる時までは・・・。

僕は、イニシャルＳの文字をみるたび　何だがドキドキするけど
あの人は、今どこにいるのかわからない　けど
手紙を読むたび思い出します。あなたの事は、忘れません。
だから　あなたも忘れてないように、祈っています。
いつの日か、会えるとね　信じているけど
いつだろう。
あの頃の僕と、変わってない。
変わらず、「いつもなるべく笑顔でいて」という
気持ちに答えています。それは、あなたがいたから、今までで1番大切な人でした。

だからＳの文字が出るときは、いつもドキドキしています。
今あなたは、どこにいますか
変わらない自分を見せたいから
あなたに会えると信じてます。
聞きたいこともあるし昔の話もしたいです。
だからあなたに会いたいです。
それが僕の気持ちです。だから、あなたに会いたいです。
もう歳も
お酒が飲める歳になり
なんだか早くて
５年がすぎました。
いっしょに居酒屋いきましょう。
あのときのように楽しい話をしましょう。
将来ずうっと付き合いたいです。
あなたは、僕の宝物
だからあなたに会いたいです。辛くなれば、手紙を読んでます。
一通の手紙だけど読んでいます。
今あなたはどこにいる。
元気な笑顔見せてください。
それで僕は満足です。今度は、二人で写真をとりましょう。
それを大切に保管します。
最高の笑顔で映りましょう
Ｓの文字のイニシャルがひときわ大きく写ります。
あなたは、どこにいますか