好きだけじゃダメ?!
「落ち着いた?」

しばらくして私の頭の上から瑛士の声が聞こえた


私は顔を上げて、微笑んで見せた



「今夜泊めてくれる?」

私の言葉に

「好きなだけ居ればいい」
そう言ってくれた瑛士が笑っていたから
キュンって胸がなった



「部屋見つかるまでお世話になります」


私は頭を下げたら


「部屋は空いてる。
ここで暮らせばいい。
ルームシェアだな」

なんて無邪気に笑うから
胸が苦しくなった。

陸という彼が居るのに甘えられない

そう頭では思うのに、私は瑛士に甘えてしまいそうだった


私が何も言わないでいると
「彼に悪いか・・・」

その言葉があまりに切なく胸に響いた
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