好きだけじゃダメ?!
彼女が席を立ち私はようやく席に座ると

「どこに行ってた?」

耳元でささやかれ驚くと

「あ、アイス食べてたの?」

今後は普通の声で話す瑛士

私の唇の脇をそっと指でなぞってそれを舐める

ちょ、ちょっとやめてよね!

私は顔が真っ赤にして
自分の唇の周りを手でこすった

文句も一言でも言ってやりたい
でも・・・・

今は言えない

ただ私は顔を真っ赤にして俯いた


「席を離れた罰だと思うよ」

拓優しく私にフォローするように囁いた


「何で?」

そう言うと

「ベタベタされるの苦手というか
だんだん苛々しちゃうみたいよ」

瑛士を指差したので

瑛士を見ると

確かにこれでも勝手くらい窓のほうに寄っていた形跡かあった

窓際にあった荷物が圧縮されてぐちゃぐちゃに上着と荷物がなっていた

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