光り
食堂に着くと大貴が質問して来た。

私と諒は

「ちょっとね」

いつもの正樹のように手っ取り早く

話しを打ち切った。

「えー」

と大貴が悔しそうに言っている。

そんな感じで1日目の部活開始。

今日は1日ランニング

1000㌔10時間のノルマランニング。

「こんなの楽勝やんっっっ」

って隣りで余裕かましてる諒馬鹿。

でも負けたくないから、

男女とか気にせずに頑張って走る

「スタート」

先生の声と供に走り出す男子ども。

先頭はもちろん私たち4人。

残りの人達は見る見るうちに

気配が消えてゆく。

「ハアハア」

と隣りの諒の息が切れ始めてきた。

ちょうどそれは8500㌔地点。

今だって思って、

1人突っ走った。

そして後500㌔の所だった。

後ろには誰の気配も無かった。

油断した時

「グキッッッ」

鈍い音が体全体に伝わった。

思わずその痛さに体が横たわる。

誰も通らない道。

流れる風に体が次第に横たわる。

10分ぐらい経った時に人にの気配

後ろを向くと諒。

「バーカ、置いてくなよっっっ

 おまけに足くじいてるし」

なんて人の気持ちも知らずに

「立てるもんっっっ
 それに諒遅すぎだし」

そうやって体を持ち上げてみるけど

すぐ倒れてしまう。

「しょうがない
 俺様と1番捕ろうぜ」

そういって目の前に背を向けて

しゃがみ込んだ諒。

「ばかぁー」

半泣き状態で諒の背中に

体を預けた。

真夏なのに涼しい風が体全体に来る

そして諒の匂いに

夕日に

一日の疲れでいつの間にか諒の背中で

寝てしまっていた。







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