涙
アタシは何だか恥ずかしくて……
化粧の崩れた顔を見られるのが妙に恥ずかしくて……
すぐにパウダールームへ走った。
彼はドア越しに…
『嫌な思いさせちゃった??』
…なんて、間の抜けた言葉。
………かわいい。
やっぱり子供ね。
自然と社長と比べてる自分がいた。
2人の用意が済んでからのチェックアウト。
彼はスマートにこなしてくれた…。
『軽くお茶でも…』
なんて誘われたけど、これ以上は……
べつにコンスタントな関係を求めてはいなかった。
……だから
敢えて何も知り合わずに別れた。