見つめていたい
その人が立ちながら書類に何かを書き込む姿に見とれていた。



きっと身長は180cmぐらいかな?
自然な茶色で短めの髪をワックスで無造作にセットしてある。
背の高い彼は、スリムのスーツがよく似合う。



書類を書きながらも、その人は視線に気付いていたらしく、

「ん?そんなに見られたら緊張するんだけど。」

チラッとあたしを見た。
その視線にドキッ。


「す、すみません。」


「アハハ、謝らなくてもいいし。ただ、凄い視線感じたから。俺の顔に何かついてる?」


「いえ…ついてません。」


恥ずかしい。
見てた事はばれるし、おかしな子だと思われてるかも。


でも、この人はいったい誰?
この席の配置からして新入社員じゃなさそう・・・
席は、この人が座っていた席が一番前に一つでその後ろに四つの席。こっちがきっと新入社員の席。


「これでよし!他の人たちはまだかな?」


書類を書き終えた彼が辺りを見回して囁く。






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