はなと不良クン
「…ぇ、…あの…」
…ど、どうすればいいんでしょう??
せっかく謝ってくれたのに理由聞くのって、凄く失礼ですよね??
なんて喋りかければいいのでしょう?
そうやって困ってるわたしに気付いたのか、花井くんが口を開いた。
「…じょうろ…」
「…へ!?」
じょうろがどうしたのだろう?
思わず変な声を出してしまった。
「………じ、じょうろ…重いだろ…。…その、せっかく持ってきたのに水やりしてごめん…なさい…。」
「ふぇ?」
花井くんは顔を背けながらそう言った。少し頬と耳が赤い気がするのはきっと照れてるせい。
思わず顔がにやけかける。
花井くんが今すっごく可愛らしく見えるんですけど!!
「いいよ、気にしないで!いつも持ってるからこんくらい余裕だから!」
そう笑い掛けると、花井くんがこっちを向いて驚いていた。
「…ここの世話してんのって、お前なのか…?」
ここって秘密の花壇のことだよね?
じっと見てくる花井くん。
…うん、ちょっと照れてるよ。