夕暮れ行進曲
子供の頃は台風が好きだった。物凄い雨で雨合羽も意味が無くなるような日、小学生の俺は友達と全速力で帰り道を走った。
次の日に風邪をひいても、台風の雨風は気持ちよかった。水滴が地面に落ちて跳ねる音以外の全ての音が、遠くなる。
そんな思い出が蘇ってくる。
今は台風は好きではないが、あの時のような曇り空は俺の冒険心をくすぐった。
「俺も好きだよ、曇り空。何かが起きそうな気がする。」
「でしょ!?」
立花は思いのほか俺の同意を喜んだ。
次の日に風邪をひいても、台風の雨風は気持ちよかった。水滴が地面に落ちて跳ねる音以外の全ての音が、遠くなる。
そんな思い出が蘇ってくる。
今は台風は好きではないが、あの時のような曇り空は俺の冒険心をくすぐった。
「俺も好きだよ、曇り空。何かが起きそうな気がする。」
「でしょ!?」
立花は思いのほか俺の同意を喜んだ。