夕暮れ行進曲
 学校方面の道はコンビ二や個人経営の商店がある程度で、大きいビルや大型デパートは無い。

 視界に高い煙突が見えてくるともうすぐそこだ。
夜の煙突はゴミ処理場から発せられる照明を受けて不気味に光っていた。

 夕焼けに映える煙突とは全く印象が違う。煙は出ていなかった。

 俺は細い脇道を通って芝生の空き地に着くと、いつもは放り出す自転車を今日はゆっくりと芝生の中央に寝かせてやった。
こうすればこいつもリラックスして星が見えると思ったからだ。
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