夕暮れ行進曲
「悪い、考えとくわ、じゃ!」
俺は自転車に飛び乗って走り出した。後ろで坂井の呼ぶ声が聞こえたので振り返らずに頭の上で手を振った。
自転車はそのまま砂利道を抜け、校門を出、歩道に出た。
空は夕焼けではなく深い鼠色だった。そろそろ冬の寒さがやってくるだろう10月。
俺はいつものように家とは逆方向のゴミ処理場へ向かう。
別にゴミを捨てに行くわけではない。ゴミ処理場の裏の小高い丘から空を眺めるためである。
俺は高校に入った時、父さんからこの場所のことを聞かされた。
俺は自転車に飛び乗って走り出した。後ろで坂井の呼ぶ声が聞こえたので振り返らずに頭の上で手を振った。
自転車はそのまま砂利道を抜け、校門を出、歩道に出た。
空は夕焼けではなく深い鼠色だった。そろそろ冬の寒さがやってくるだろう10月。
俺はいつものように家とは逆方向のゴミ処理場へ向かう。
別にゴミを捨てに行くわけではない。ゴミ処理場の裏の小高い丘から空を眺めるためである。
俺は高校に入った時、父さんからこの場所のことを聞かされた。