夕暮れ行進曲
恋は…
 苦笑いを浮かべて立花を見ると立花は松重先生の一言など気にしていないようだった。

「立花、体力がありそうな奴を連れてこいと言ったろう。」

「だって、高橋ぐらいしか思い当たらなくて~。」

 二人して勝手なことを話している・・・

「あの、俺は何をすれば?」

「いやなに、ちょっと人体模型を持って帰ろうと思い立ってな。わしの車まで運んじゃってくれ。」

 こんな雑用にどうして俺が手を貸さないといけないんだと、立花に小声で話しかけた。

「立花、他の奴に頼めよ~。」
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