妻へのラブレター
静香までが口を挟む。

「父さん、会ってそれでも嫌なら喧嘩したらいいよ。それで会わなくなってもスッキリするでしょ。会わなきゃ何も変わらないよ。」

静香はどこまでも強い。

言い合うのがバカらしくなるくらいに娘達は強い視線で僕を牽制する。

「あなた、会うだけでいいのよ…。」

登喜子の鶴の一声で僕は負けた。

「…会うだけだぞっ!」

静香が頷いた。

貴子が笑った。

登喜子が安堵の表情を浮かべた。
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