妻へのラブレター
バルセロナがまた輝きを放つ。

今だ。

今ならきっと発てる。

僕はベッドを登喜子に起こしてもらう。

「貴子と静香には…来ないように…連絡してくれ…。今日は…静かに過ごしたい…。」

静香と貴子には、残せるモノは残した。

あとは娘達が自分で切り開いて行けばいい。

それだけの力があると信じているから、もう心配もしていない。

しばらくすると、電話を終えた登喜子が戻ってくる。
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