旅立ちの日〔実話〕
どれだけの時間が流れたのだろう。
テレビは変わらず乗客名簿を流していた。
青い画面
ただ、違うのはアイウエオ順に漢字で表示されていた。


漢字で祖父母の名前を見た時、同姓同名の別人という説を自分の中から廃除するしか無かった。




飛行機の炎は消えたのであろうか、映像は前のものを繰り返し流していた。



しばらくして病院に運ばれた人の名前が分かった。
しかし、その中に祖父母の名前は無かった。
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