旅立ちの日〔実話〕
当時、私は小学6年生でした。


その日は小3の弟と保育園の年中になる妹そして母の4人で、いつものようにテレビを見ていた。


そこにニュース速報が流れた。




午後八時十五分頃
名古屋空港に中華航空機が着陸失敗炎上中




母と顔を合わせる。
母の顔から血の気が引くのがわかった。
母は「まさか、おばあちゃん達の飛行機じゃないよね?」と私に聞いた。

そう今晩、台湾旅行から祖父母が帰って来るのだ。
私達は祖父母の帰宅を待っていた。


テロップが流れ続ける。
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