旅立ちの日〔実話〕
電話は親戚から近所、報道関係とさまざまだった。
酷く電話に嫌悪感を覚えた。

今でも電話が鳴ると家中がキリキリする。
たぶん電話嫌いは治らないだろう。


しばらくすると、家におじさん(祖父の弟)が来た。
電話が繋がらず心配して来てくれたのだ。
おじさんは兄弟の中でも祖父にそっくりなのだ。

やっと家に男手が来た事で少し安心した。
しかしテレビでは飛行機が燃えていた。
何台か消防車が放水しているが、火は消えそうにない。

テレビのチャンネルを変えるが、どこも燃え続ける飛行機と名簿が流れていた。
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