つま先立ちの恋
「ま、今のうちに勉強しときや。頑張ったら頑張った分、大人になったら楽できるし、やりたいこともできるようになるし」

「シロ先生もそうだった?」

「いや、走ってばっかしや。俺は一個のことしかできへんねん」

「説得力ないね」

「せやな」

「シロ先生、部活?」

「いや、明後日中国に行くんや。そのご挨拶」

「中国?」

「世界陸上のマラソンに出るんや」

「へえぇ~!」


忘れてた。実はシロ先生ってすごい人だったんだ。
< 187 / 468 >

この作品をシェア

pagetop